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診断 — 骨格性II級、上顎正中右方偏位に対する抜歯方針と治療計画

2026年7月8日 矯正治療に関する相談

矯正歯科 マウスピース矯正 抜歯治療 骨格性II級 上顎正中偏位
27
録音時間
2
参加者
5
決定事項
4
アクション
6 項目
診断項目

本会議では、骨格性II級および上顎正中右方偏位の患者に対し、詳細な診断と治療計画が話し合われた。患者の希望を考慮し、神経のない上顎5番の抜歯を決定し、エンジェルアライナーを用いたマウスピース矯正、顎間ゴム、矯正アンカースクリュー、IPRを併用する方針で合意。全身治療の安定を待って矯正治療を開始することが最終決定された。

患者 歯科医師

主訴・相談内容

  • 上の真ん中の線がお顔の真ん中の線に対し右に大きくずれていることを気にしている。
  • 可能であれば、お顔の真ん中の線に揃えたい。
  • 抜歯をする歯について「神経ないところを取ってしまいたい」という希望がある。
  • 口内炎ができやすい体質のため、矯正装置による口内炎を心配している。
  • 口元の突出感は気にしていないため、大きく口元を下げる希望はない。
  • 現在、他の医療機関で全身の検査・治療を控えており、結果によっては手術になる可能性もあるため、そちらの治療が終了し、安定してから矯正治療を開始したい。
  • 矯正治療後には歯のホワイトニングも検討している。

現症・所見

不正咬合分類
  • 骨格性II級: 顎の骨の前後のバランスを見ると、下顎骨が若干後方に位置している。
  • Angle分類Ⅰ級に近いⅡ級。
  • 奥歯の噛み合わせは標準的な噛み合わせに非常に近い。
歯列の特徴
  • 上顎正中線がお顔の真ん中の線に対し、非常に右にずれている。
  • 左下5番の歯が欠損している。
  • 親知らず4本は全て抜歯済み。
その他の所見
  • 口元の突出感は大きくない。
  • 顎関節は現在安定している。稀に顎関節が動くことで治療ゴールが変更になったり、治療期間が長くなったりする可能性はあるが、今回は不安定な状態ではない。

検査・診断

セファロ分析(横顔の全体型写真)を実施し、骨格のバランスや歯列の状態を診断した。

治療計画

装置の種類
  • マウスピース型矯正装置(エンジェルアライナー)を使用。
    • インビザラインよりもボタンをセットするオプションがあり、安定的にゴム掛けが可能。
  • 顎間ゴムを使用する。
  • 矯正アンカースクリュー(TAD)を使用する。
抜歯/非抜歯の方針
  • 上顎の真ん中の歯のどちらか1本を抜歯する。
  • 左下5番が既に欠損しているため、それに合わせて上顎も1本抜歯し、上顎正中を左下に合わせていく。

抜歯する歯の選択肢:

  1. 上顎5番: 神経がない歯で、根管治療済みのかぶせ物がある。
    • 患者の「神経がないところを取りたい」という希望に合致。
    • 状態としては悪い歯であり、抜歯の選択肢として適切。
    • 歯の移動的には、隣の3番を大きく動かすため、矯正治療としては歯が動きにくい可能性があり、治療期間が長くなる、またはワイヤー装置の部分的使用が必要になる可能性がある。
  2. 上顎4番: 神経がある歯で、かぶせ物がある。
    • 矯正治療としては歯が動かしやすい。
    • マウスピースだけでスムーズな治療を希望する場合に有利。

患者の希望により、上顎5番を抜歯する方針で進めることになった。上顎5番抜歯の場合、最初のセットではゆっくりめに歯を動かす必要がある。装着時間を守れない場合は上顎4番抜歯の方が歯の動きはイージーになる。

口元を大きく下げる希望がないため、上顎1本の抜歯で提案。口元を下げることを最優先とする場合は、上顎2本と下顎1本(計3本)の抜歯も選択肢としてあり得るが、その場合、上顎正中線が左に寄りすぎたり、口元が下がりすぎたりする可能性がある。

治療期間の見通し
  • 全体の治療期間は2〜3年を見込む。
  • スムーズに治療が進めば2年以下で終わる可能性もある。
  • 最初の1年でほぼ歯並びのガタガタは取れ、完成形の6〜7割程度まで改善が見込まれる。
  • 残りの3〜4割は、1年後に再度型取りを行い、追加アライナーを作成して治療を継続する。このサイクルを2〜4回程度繰り返して最終的なゴールを目指す。
ステージング
  1. 上顎5番を抜歯する。
  2. マウスピース型矯正装置(エンジェルアライナー)を装着する。
  3. 約3ヶ月後に矯正アンカースクリュー(TAD)を顎の骨に埋入し、奥歯の移動を抑える。
  4. 矯正アンカースクリューから顎間ゴムをかける。
  5. IPR(Interproximal Reduction)を実施し、歯の移動スペース確保や正中線の調整を行う。
  6. 治療完了後、歯の後戻りを防ぐために保定装置(リテーナー)を装着する。
注意点
  • 上顎正中線が左に寄りすぎる可能性もあるが、IPRでバランスを取ることで調整する。
  • 顎関節の変位により治療ゴールが変更になったり、治療期間が長期間になったりする可能性がある。
  • 虫歯治療や被せ物の外れが発生した場合、マウスピースを作り直す必要があり、追加費用(5000円〜7000円/枚)が発生する可能性がある。
  • 矯正装置(アタッチメントなど)が粘膜に擦れて口内炎の原因になる可能性がある。
  • マウスピースの装着時間を20時間以上厳守する必要がある。装着時間が守れない場合、計画通りに歯が動かない可能性がある。
  • 保定装置の費用は、治療完了時に別途必要となる。

費用・支払い

装置費用
  • マウスピース型矯正装置代:85万円(税抜)。
TAD費用
  • 矯正アンカースクリュー代:1万円(税抜)。(治療開始後約3ヶ月後にかかる)
抜歯費用
  • 便宜抜歯費用:数千円(保険診療の範囲内)。
保定装置費用
  • 保定装置代:治療完了時に別途請求となる。
その他費用
  • 矯正治療中に虫歯治療などでマウスピースを作り直す場合:5000円〜7000円/枚(税抜)。
支払い方法
  • 契約し入金後、マウスピースが届くまでに約1ヶ月を要する。

患者との合意事項

  • 上顎5番抜歯の方針、およびエンジェルアライナーを用いたマウスピース型矯正治療の計画に合意。
  • マウスピースの装着時間をしっかり守ることを確認。
  • 現在進行中の全身の治療を優先し、その治療が安定してから矯正治療を開始することを合意。
  • 治療完了後には歯のホワイトニングも検討する。
  • 上顎5番の抜歯方針を採用すること
  • マウスピース型矯正装置(エンジェルアライナー)を使用すること
  • 矯正アンカースクリュー(TAD)、顎間ゴム、IPRを併用すること
  • 全身の治療が安定してから矯正治療を開始すること
  • マウスピースの装着時間を20時間以上厳守すること
タスク担当期限
マウスピースの装着時間を20時間以上厳守する 患者
全身の検査・治療を完了し、状態を安定させる 患者
契約および治療費の入金手続きを行う 患者
エンジェルアライナーの発注手続きを行う 歯科医院/クリニック 契約・入金後
上の真ん中の線がお顔の真ん中の線に対して右に大きくずれていることが気になる。可能であれば、お顔の真ん中の線に揃えたい。
— 患者
抜歯をする歯について「神経ないところを取ってしまいたいな」という希望がある。
— 患者
上顎5番の抜歯の場合、最初のセットではゆっくりめに歯を動かしていく必要がある。もし装着時間を守れないようであれば、上顎4番抜歯の方が歯の動きはイージーになる。
— 歯科医師