Key Metrics
62
分
録音時間
2
名
参加者
7
個
説明トピック数
5
件
決定事項
3
件
アクション
Executive Summary
骨格性Ⅲ級傾向、下顎小臼歯欠損を伴う叢生・空隙の症例に対し、カリエールとインビザラインを併用した治療計画が説明された。治療期間は2〜3年で、顎間ゴムやIPRの併用、及び複数の偶発症リスクについても詳細に説明され、患者は内容を理解し同意した。
Participants
ドクター 患者
Discussion
主訴・相談内容
患者からの直接的な主訴発言は文字起こしに明記されていません。ドクターの説明内容から、以下の点が患者の気になっている点として推定されます。
- 上の前歯の歯並びの歪み
- 下の歯の軽い叢生
- 歯列全体の空隙
- 上下の歯の正中のズレ、特に下顎が左側にズレていること
現症・所見
- 不正咬合分類
- 骨格的な特徴はAngle Ⅲ級傾向。
- 第1大臼歯関係はAngle Ⅲ級。下顎が前突傾向。
- 歯列の特徴
- 上顎前歯部に叢生と空隙を認める。大きくガタつきはないが、歪みが見られる。
- 下顎前歯部に軽度の叢生と空隙を認める。
- 上下の正中が不一致。下顎が上顎に対して左側に偏位している。
- オーバージェット(OJ)は0mm。
- オーバーバイト(OB)は1.8mm。
- その他の所見
- 下顎の小臼歯(34番、44番の部位)が先天的に欠損している。
- 下顎の親知らず(8番)は現在噛み込んでいる。
- 歯肉は薄いタイプ(ペリオフェムタイプシンクアノーマル)と診断されている。
- ボルトン分析の結果、歯のサイズが大きい傾向。特に上顎3番から3番の6本で平均よりも1.77mm大きく、上顎6番から6番の12本でも大きい。
検査・診断
- セファロレントゲン分析により、ALB、WITZ、FMAなどの数値を確認し、骨格的な問題は特にないことを確認。
- 口腔内写真、模型、シミュレーション(ClinCheck)を用いて、現在の状態と治療計画を説明。
- ボルトン分析を実施し、歯のサイズが大きいことを確認。
治療計画
- 装置の種類
- 治療はカリエールとインビザラインの併用。
- 下顎には最初にカリエールを装着し、臼歯を後方に遠心移動させる。
- カリエール装着期間中は、上顎にインビザラインを装着する。
- カリエール終了後、下顎もインビザラインに移行する。
- 顎間ゴムを併用し、歯に力を加えて動かす。
- 抜歯/非抜歯の方針
- 基本的には非抜歯で対応する方針。
- ただし、下顎の親知らず(8番)については、治療前半の歯の移動の進捗状況を見て抜歯の要否を判断する。
- スペース確保のため、上顎前歯部にIPR(Interproximal Reduction)を実施する。歯間を合計0.6mm(片側0.3mmずつ)削合する。
- 治療期間の見通し
- 動的治療期間は24ヶ月から36ヶ月(2年から3年)の見込み。
- 治療終了後の保定期間は24ヶ月(2年)を予定する。
- ステージング
- 下顎にカリエールを装着し、臼歯を遠心移動させる。
- 上顎は最初からインビザラインを装着し、歯列の整列を開始する。
- 下顎のカリエールによる遠心移動が完了した後、下顎もインビザラインに移行する。
- 顎間ゴムとIPRを併用し、噛み合わせの調整と歯列の整列を進める。
- 最終的な噛み合わせの仕上げを行う。
- 保定装置を使用し、後戻りを防止する。
注意点(偶発症・合併症リスクを含む)
- 顎間ゴムの使用が必須となる。
- IPRにより歯間を削合するが、これはエナメル質の範囲内であり虫歯や知覚過敏のリスクは低い。
- 治療中、下顎の4番と6番の歯に動揺が大きくなる可能性があるが、治療完了後には安定する生理的反応である。
- 下顎の親知らずの抜歯は、歯の移動の進み具合を見て判断し、必要になった場合は再度説明と同意を得る。
- 顎関節の変位により、治療ゴールが変更されたり、治療期間が延長されたりする可能性がある。
- 既存の虫歯治療や、治療後に被せ物のやり直しが必要になることがある。特に上の銀歯部分について、治療後隙間ができたらセラミックなどでの補綴を検討するよう説明。
- 歯肉退縮、ブラックトライアングル(歯間乳頭部の隙間)、骨性癒着(骨と歯根が結合し歯が動かない、非常に稀)、歯根吸収(歯根が短くなる)、歯髄炎(神経の炎症による痛み)などの偶発症・合併症のリスクがある。これらが起こった場合は速やかに連絡するよう依頼。
- 治療中に噛み合わせが変化し、食事がしづらくなる期間がある。
- アタッチメントやボタンなどの装置が脱離したり、誤飲するリスクがある。
- マウスピースは食事時以外、1日22時間以上の装着を厳守すること。装着時間が短いと治療計画通りに進まず、期間延長や追加アライナーの必要性につながる。
- 追加アライナーは通常2〜4クール必要となる場合が多く、1セットで治療が完了することは稀である。
- マウスピース交換初期(最初の2、3日間)には痛みを伴うが、その後は慣れる。痛みが続く場合は連絡する。
- 治療中は歯間部に物が挟まりやすくなるため、歯磨きやフロスの励行が必要となる。
- 発音への影響はほとんどない。
- アンカースクリュー(TAD)の使用予定は現在のところないが、必要になった場合は説明と同意を得る。
- 骨格的な問題を大きく改善する外科的矯正は今回行わないが、必要であれば専門施設への紹介は可能。
- 本人の特定ができない範囲で、症例を勉強会やセミナーで利用する可能性があることに同意を求める。
- 上記以外にも予期せぬ合併症が起こる可能性があり、その際は全力で対処する。
費用・支払い
- 治療費用
- カリエールの費用は片方20,000円。両方装着するため合計40,000円となる。
患者との合意事項
- 治療計画、治療期間、偶発症・合併症のリスクについて説明を受け、内容を理解した。
- 今後の治療について不明な点や問題が生じた場合は、速やかに歯科医院に連絡し相談する。
- マウスピースの装着時間を1日22時間以上厳守し、自己管理を徹底する。
- 下顎親知らずの抜歯の要否、被せ物のやり直しについては、今後の治療進捗を見ながら再度相談する。
- 個人的な情報が特定されない範囲で、症例写真を勉強会やセミナーで利用されることに同意した。
Decisions
- 治療計画、治療期間、偶発症・合併症のリスクについて理解したこと
- マウスピースの装着時間を1日22時間以上厳守すること
- 不明な点や問題が生じた場合は、速やかに歯科医院に連絡し相談すること
- 下顎親知らずの抜歯の要否、および被せ物のやり直しについては、今後の治療進捗を見ながら再度相談すること
- 個人的な情報が特定されない範囲で、症例写真を勉強会やセミナーで利用されることに同意したこと
Action Items
Key Quotes
治療はカリエールとインビザラインの併用。下顎には最初にカリエールを装着し、臼歯を後方に遠心移動させる。
— ドクター
動的治療期間は24ヶ月から36ヶ月(2年から3年)の見込み。治療終了後の保定期間は24ヶ月(2年)を予定する。
— ドクター
マウスピースは食事時以外、1日22時間以上の装着を厳守すること。装着時間が短いと治療計画通りに進まず、期間延長や追加アライナーの必要性につながる。
— ドクター