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診断説明 — 非抜歯矯正計画と抜歯の選択肢

2025年9月8日 約0分

矯正歯科 診断説明 非抜歯矯正 抜歯矯正 インビザライン
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録音時間
2
参加者
5
合意事項
4
患者側アクション

本記録は、患者への非抜歯矯正計画と抜歯の選択肢に関する診断説明です。骨格に問題はないものの叢生を認め、インビザラインによる非抜歯矯正を基本としつつ、歯肉退縮リスクを考慮し小臼歯抜歯プランも提示されました。患者は次回までに両プランを比較検討し、最終方針を決定する予定です。

患者 歯科医師

主訴・相談内容

患者は矯正専門医である弟が作成した治療計画の説明を希望し来院しました。自身の歯並びに対し、「あごは小さいのかなと思った」という認識を持っていました。主な相談内容は以下の通りです。

  • 歯を抜歯した場合に「コッペがこける」という迷信を気にしている。
  • 抜歯治療の利点について「抜いた方が、スムーズに収まりやすいとか、戻りにくいとか」という後戻りに関する質問があった。
  • 非抜歯プランにおける歯肉退縮のリスクと、治療中の抜歯プランへの変更の可能性について関心を示している。

現症・所見

診察および検査により以下の所見が認められました。

不正咬合分類
  • 骨格性Angle Ⅰ級。ANB1.9°、FMA25.5°。骨格には問題がないと診断されました。
歯列の特徴
  • 咬合平面傾斜はフラットである。
  • 大臼歯関係は右側Ⅰ級、左側Ⅲ級であり、左側が前方に位置する。
  • オーバージェットは、上の前歯がやや前方に出ている。
  • オーバーバイトは、ほぼ正常範囲(1〜2mmが正常)である。
  • 上顎歯列と下顎歯列に叢生(ガタガタ)を認める。
  • 正中は、おおむね一致しているが、顔面正中に対して左に偏位している。
その他の所見
  • ペリオフェノタイプはシンからノーマルであり、歯肉が薄い、または正常の範囲内であり、歯肉退縮のリスクがある。
  • ボルトン分析の結果、前歯部(3-3)では下顎歯が0.16mm過大、臼歯部(6-6)では上顎歯が0.27mm過大である。
  • 歯1本1本のサイズが一般的な平均よりも若干大きいため、歯列弓に並びきらず叢生が生じていると分析された。
  • 親知らず4本は抜歯する方針である(既に一部抜歯済み、残りは今後抜歯予定)。

検査・診断

以下の検査が実施され、診断と治療計画の立案が行われました。

  • セファロ分析
  • ボルトン分析
  • AIシミュレーション(ClinCheck)により治療計画が立案された。

治療計画

装置の種類
  • インビザラインによるマウスピース矯正を行う。
  • 顎間ゴムを使用する。
  • 治療後、保定装置(リテーナー)を使用する。
抜歯/非抜歯の方針
  • 基本は非抜歯プランとする。歯列を全体的に外側に拡大して歯を並べる方針である。
  • 親知らず4本は抜歯する(既に一部抜歯済み、残りは今後抜歯予定)。
  • 非抜歯の場合、歯を並べるために多量のIPR(歯間削合)が必要となる。
  • 小臼歯抜歯プランも選択肢として提示された。
  • 抜歯のメリットは、よりきれいに治りやすく、歯肉退縮のリスクが低いことである。
  • 非抜歯のデメリットは、歯肉退縮のリスク上昇とIPR量が多いことである。
  • 治療中に下顎前歯部に歯肉退縮が顕著に見られた場合、小臼歯抜歯プランへ変更する可能性が説明された。
治療期間の見通し
  • アライナー装着期間は、約2年(70〜75枚のアライナーを想定)を見込む。
  • 追加アライナーの可能性を見越すと、全体の治療期間は2〜3年となる。
  • 保定期間は、約2年間を推奨する。後戻り防止のため、可能であれば継続的な使用が望ましい。
ステージング
  • 口腔衛生指導(歯磨き指導)を行う。
  • 親知らず4本の抜歯を行う。
  • 顎間ゴムとアライナーにより歯列を整列させる。
  • 治療終了後、保定を行う。

注意点・リスク

治療に関する注意点
  • 顎間ゴム: 治療をスムーズに進める上で非常に重要であり、患者自身で食事時以外は装着・取り外しを行う必要がある。
  • IPR(歯間削合): 歯が大きいため多めに必要となる。0.3mmや0.5mm程度の削合があるが、エナメル質は2〜3mmの厚さがあり、片側0.15mm〜0.25mm程度の削合であり、見た目ではほとんど分からない。虫歯や知覚過敏のリスクは低いと考えられる。
  • 顎関節の変位: 噛み合わせの変化に伴い顎の位置が変わることがある。悪い方向に進んだ場合、治療計画の変更や治療期間の長期化の可能性があり、その際は再スキャンを行う。
  • 追加アライナー: 現在の枚数で80%程度の改善が見込まれる。最終段階で微調整が必要な場合、追加アライナー作成は一般的であり、治療の失敗ではない。
  • 痛み: 最初の2〜3日は感じるが、4日目以降は落ち着く。1週間続く場合は連絡が必要である。
  • 口腔清掃: 歯が動くことで一時的に隙間ができやすくなるため、今まで以上に丁寧な清掃を徹底する必要がある。
  • 発音: 問題は生じないと考えられる。
  • アンカースクリュー(TAD): 今回の治療では使用しない。
  • 補綴物: 現在補綴物はない。治療中に虫歯が見つかった場合は対応する。
  • アタッチメント: 外れやすいことがあるため、外れた場合は来院して再装着が必要となる。
リスク
  • 歯肉退縮: 下顎前歯部では歯肉退縮のリスクがある。歯肉が下がってきた場合、小臼歯抜歯プランへの変更の可能性がある。
  • ブラックトライアングル: 歯と歯の間にできる三角の隙間。
  • 骨性癒着: まれに歯が骨と癒着し動かないことがある。
  • 歯根吸収: 歯の根が短くなることがある。
  • 歯髄炎・歯髄壊死: 歯の神経の炎症や壊死。痛み、グラつき、腫れ、歯の変色などの症状があれば速やかに連絡が必要である。
  • 顎関節症: 現在は認められないが、もし痛みや音が現れた場合は連絡が必要である。
  • 食べづらさ: 噛み合わせの変化により、一時的に食べづらさや違和感が伴う可能性がある。
治療における指示
  • マウスピースの装着時間を守り(食事時以外、1日22時間以上)、自己判断で中断しないこと。
その他
  • 資料使用の同意: 治療経過の写真やレントゲンなどを、個人が特定できない形で院内勉強会や市民向け説明会で使用する可能性があることについて理解を求める。
  • 上記以外にも、予期せぬ合併症が起こる可能性があり、その際は全力で対応するが、理解を求める。

患者との合意事項

以下の事項について患者と合意しました。

  • 矯正専門医の弟が作成する小臼歯抜歯プランの治療計画を確認し、今回の非抜歯プランと比較検討する。
  • 次回、両プランの内容を踏まえて最終的な治療方針を決定する。
  • マウスピースの装着時間を守り(1日22時間以上)、顎間ゴムを指示通りに使用する。
  • 口腔清掃を徹底する。
  • 痛みや顎関節症状、装置の脱離、歯肉退縮などの異常があった場合は速やかに医院へ連絡する。
  • 治療経過の資料(写真、レントゲンなど)を、個人が特定できない形で院内および勉強会等で使用することに同意する。
  • 次回、小臼歯抜歯プランと比較検討の上、最終的な治療方針を決定する。
  • マウスピースの装着時間を守り(1日22時間以上)、顎間ゴムを指示通りに使用する。
  • 口腔清掃を徹底する。
  • 異常があった場合は速やかに医院へ連絡する。
  • 治療経過資料の院内および勉強会等での使用(本人特定不可の状態)に同意する。
タスク担当期限
矯正専門医の弟が作成する小臼歯抜歯プランの治療計画を確認する 患者 次回受診まで
マウスピースの装着時間(1日22時間以上)を遵守する 患者 治療期間中
顎間ゴムを指示通りに使用する 患者 治療期間中
口腔清掃を徹底する 患者 治療期間中
痛み、顎関節症状、装置の脱離、歯肉退縮などの異常があった場合は速やかに医院へ連絡する 患者 異常発生時
あごは小さいのかなと思った
— 患者
抜いたらコッペがこう、こける
— 患者
抜いた方が、スムーズに収まりやすいとか、戻りにくいとか
— 患者